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【保存版】丸サ進行の打ち込みテクニック徹底マニュアル【DAW対応】

この記事では、椎名林檎「丸の内サディスティック」やGrover Washington Jr.「Just The Two of Us」で有名になった“丸サ進行=4361コード進行”を、作曲・編曲・演奏・DAW打ち込みの観点から徹底的に解説します。


初心者がまず押さえるべき理論から、プロが現場で使う応用テクニック、さらにJ-POP最新トレンドまで網羅。


ギター・ピアノ奏者はもちろん、宅録クリエイターやシンガーソングライター、そして音楽を分析したいリスナーまで、読むだけで即実践できる保存版マニュアルです。


椎名林檎『丸の内サディスティック』で使われる丸サ進行の和音分析図

丸サ進行とは?4361コード進行の特徴と魅力を総解説


丸サ進行とは、ダイアトニック上でⅣ→Ⅲm→Ⅵm→Ⅰという流れを4小節でループさせるコード進行で、日本では椎名林檎の代表曲から名付けられました。


正式には『Just The Two of Us進行』とも呼ばれ、1980年代のAORやソウル系の楽曲で多用された歴史を持ちます。


サブドミナント始まりでドミナントを経由せずトニックへ解決するため、都会的でスムーズな響きなのに、どこか切なくセンチメンタルな余韻を残すのが大きな魅力です。


このエモさと汎用性の高さが評価され、令和のJ-POPやシティポップ、VTuberオリジナル曲に至るまで幅広く普及しました。


丸サ進行の定義と成り立ちを徹底解説

Ⅳ→Ⅲm→Ⅵm→Ⅰという並びは、キーCメジャーならFmaj7→Em7→Am7→Cmaj7となる形が基本です。


ポイントは2小節目のⅢmが平行調Aマイナーのトニックであるため、耳が一瞬マイナー側へ引っ張られて儚いニュアンスが生まれること。


さらにⅥmで“もっと深い悲しみ”を提示しつつ、最終小節で一気にメジャートニックへ戻ることでカタルシスが生じます。


アメリカでは60年代ソウル‐ゴスペルの循環進行を洗練させた形として浸透し、日本へはフュージョン/AORブームを経由して90年代後半に広まりました。


ドミナント不使用でも切ない雰囲気になる理由

伝統的なカデンツではⅤ7が緊張を生み解決感を強調しますが、丸サ進行はあえてドミナントを外すことで『未完の解決』を演出します。


Ⅲmが平行調トニックとして機能し“ほんのり暗い影”を落とし、続くⅥmでサブドミナントマイナー的な役割が強化されるため、聴き手は“泣きのベクトル”を感じ取るのです。


最後にⅠへ行き着いても完全には晴れ切らない余韻が残るため、歌詞やメロディがシリアスでもポップでも両立でき、バラードからシティポップまで幅広くフィットします。


J-POPヒット曲への影響と代表曲一覧

2000年代以降、丸サ進行は『エモいと感じる即効性』を理由に大量採用。


椎名林檎『丸の内サディスティック』、ずっと真夜中でいいのに。『秒針を噛む』、藤井風『きらり』、Official髭男dism『Pretender』などが好例です。


またアニソンでは『鬼滅の刃』関連楽曲やVTuberオリ曲でも頻繁に登場し、TikTokでの“弾いてみた”文化がさらなる拡散を後押ししました。


洋楽でもBillie EilishやBruno Marsが部分的に引用するなど、グローバルな共通語へと進化しています。


キー別4361コード一覧【メジャー/マイナー対応】

以下の表では、主要12キーのメジャーと、その平行調マイナーにおける4361(丸サ)進行のダイアトニックコードを一覧化しました。


移調やアレンジの際に即活用できる早見表としてご利用ください。

キー(メジャー)

Ⅲm

Ⅵm

キー(マイナー)

Ⅲm

Ⅵm

C

Fmaj7

Em7

Am7

Cmaj7

Am

Dm7

Cmaj7

Fmaj7

Am7

D

Gmaj7

F#m7

Bm7

Dmaj7

Bm

Em7

Dmaj7

Gmaj7

Bm7

E♭

A♭maj7

Gm7

Cm7

E♭maj7

Cm

Fm7

E♭maj7

A♭maj7

Cm7

E

Amaj7

G#m7

C#m7

Emaj7

C#m

F#m7

Emaj7

Amaj7

C#m7

F

B♭maj7

Am7

Dm7

Fmaj7

Dm

Gm7

Fmaj7

B♭maj7

Dm7

G

Cmaj7

Bm7

Em7

Gmaj7

Em

Am7

Gmaj7

Cmaj7

Em7


作曲フェーズでの丸サ進行の使い方


Grover Washington Jr.『Just The Two of Us』Aメロのコード進行とエレピボイシング例

丸サ進行は4小節という短いスパンで感情の起伏を作れるため、作曲初期段階で“曲のコア”を決める骨格として極めて有効です。


特にポップスではAメロで世界観を提示し、Bメロで期待を高め、サビで一気にフックを放つという王道構造が好まれますが、その三層すべてに4361を巧みに配置すると統一感とドラマ性を同時に得られます。


ただし“常に同じ和音配置”では飽きが来るため、分数コードやテンション付加、リズムの置き換えでダイナミクスを演出するのがプロの常套手段です。


メロディ設計:Aメロ・Bメロ・サビ別アプローチ

AメロではⅢm→Ⅵm間のマイナートーンを活かし、旋律を短3度やブルーノートで上下させると“都会的な寂しさ”が際立ちます。


BメロではⅥmの終止を長めに伸ばして緊張をキープしつつ、トニックへ向かう前に上行系メロディを置くとサビへのジャンプ感が増大。


サビ頭はⅠのメジャー感を解放し、高音域を大胆に用いることでカタルシスを最大化しましょう。


音域を段階的に広げ、リズムも8分→16分へ細分化する“メロディ階段理論”を併用すると、聴き手は自然にエモーションのピークを感じ取ります。


歌詞と響きをリンクさせる感情表現テク

Ⅲmの小節は“過去の後悔”や“叶わぬ願い”などネガティブな単語を配置し、Ⅵmに入る瞬間で“まだ諦めきれない”といった未練ワードに転じるとハーモニーと歌詞が共鳴します。


逆にⅠへ到達する箇所では“だから進む”や“君に届く”などポジティブなフレーズを置き、聴き手に光を見せるのが王道。


韻を踏む際はⅢm小節末→Ⅵm頭に母音a/oを、Ⅰ小節頭にi/eの明るい母音を当てると、音色心理学的にも“陰から陽へのグラデーション”が強化されます。


椎名林檎作品に学ぶストーリーテリング

『丸の内サディスティック』では、Aメロの4361で“都会の喧騒”を俯瞰しつつ、Bメロで一気に視点を内面へ移し、サビで挑発的な決意を打ち出しています。


この構成はコード進行自体を物語装置として使い、歌詞の語尾やアクセントをハーモニーの変化点に同期させることで完成します。


自作曲でも、キャラクターの心理や場面転換を4361の各コードに割り振る“シーン割りシート”を作成すると、1曲全体を映画のように設計できます。


Two of Us分析:丸サ進行が生むドラマチック展開

Grover Washington Jr.『Just The Two of Us』は4361のループをエレピの豊かなボイシングで彩り、メロディにはブルージーなペンタトニックを採用しています。


特筆すべきはサビ後半でⅢmのベースを半音下降させるクロマチックパッシング。


これにより一瞬だけ“浮遊する床”を演出し、次のⅥmをより深いエモーションで包み込む仕掛けになっています。


自作品でもベースラインを半音単位で動かすだけで、シンプルな4361が一気にシネマティックへ変貌します。


DTMスクールMusic Heartsのワークショップ等イベントでは、現役プロが実演するなどの現場を見ることができるので、変化を実体験することができます。


一度、無料体験レッスンに遊びに来てください。



ギター&ピアノでの丸サ進行コード抑え方


丸サ進行を使ったJ-POPヒット曲の一覧グラフ(藤井風、髭男など)

演奏ステージやアレンジ形態に応じて、同じ4361でも“鳴らし方”を変えるだけで楽曲の印象は劇的に変わります。


ギターは開放弦を活かすとフォーク的に、バレーコードで密に鳴らすとシティポップ調に。


ピアノは、右手テンションを随時差し替えることで“夜のムード”から“朝の透明感”まで幅広く調色が可能です。


以下で具体的なフォームと運指例を体系的に整理します。


ギター編:オープン/バレー形でのコード抑え方

キーCの場合、Fmaj7は1フレットルートのEフォームを半音上げたバレーで押さえると、低域が引き締まり都会的なサウンドになります。


Em7は開放弦を交えた0-2-0-0-0-0形で“空気感”を確保。Am7はX-0-2-0-1-0のジャズ定番フォームで滑らかに接続し、Cmaj7はX-3-2-0-0-0で高域の煌めきを付与。


ストロークは8ビートならダウン→ダウンアップ→アップの“ダディア”パターン、16ビートならチャカチャカを刻むとグルーヴが立体的になります。


  • 開放弦主体=フォーク/バラード向き

  • 半音スライド入りバレー=シティポップ向き

  • コード間の共通音を意識すると運指がスムーズ


ピアノ編:右手・左手の役割と和音連結

左手はルート+5度でリズムユニゾンを作り、右手は9thや13thを絡めた三和音分割で“浮遊感”を演出すると上品にまとまります。


例:Fmaj7(9)=F-A-C-E-Gを右手A-C-E、左手F-G。Em7(11)では右手G-B-D、左手E-A。


こうするとトップノートが滑らかにG→G→G→Eへ推移し、“メロディと伴奏の橋渡し”として機能します。


ペダルはⅢmとⅥmで浅く踏み替え、Ⅰで完全に開放すると“霧が晴れる”ような効果が得られます。


ジャズ風テンション追加でおしゃれコード進行に発展

Fmaj9→Em7(♭5,11)→Am9→Cmaj9といったテンション拡張は、原曲の骨組みを崩さずにサウンドを中域から高域へ押し広げます。


特にⅢmで♭5を入れると“ドリアン+ロクリアン”の二面性が生まれ、耳馴染みの良さと刺激のバランスが◎。


Ⅵmには9thと13thを同時に重ねると、“包容力”と“切なさ”が同居する極上の響きに。


テンションを入れる際はベースが濁らないよう、左手や低弦はシンプルに保つのが鉄則。


弾き語りからフルバンドまでの使い方アイデア

弾き語りでは1~2拍目をアルペジオ、3~4拍目をストロークに切り替える“ハイブリッド奏法”が有効。


フルバンド編成の場合、キーボードが上モノでテンションを担当し、ギターは3度と7度だけをカッティングする“空間分担”を行うと音像が抜けやすくなります。


ブラスを入れる場合はⅢm小節でクレッシェンドさせ、Ⅵmで一気に減衰させるとダイナミックレンジを稼げます。



DAW打ち込み:丸サ進行を4361ループで作る


ギターでの丸サ進行コードフォーム(Fmaj7→Em7→Am7→Cmaj7)を示す図解

DAWさえあれば丸サ進行は数分でスケッチ可能です。


しかし“数分クオリティ”と“リリースクオリティ”の差は、テンポ設定やトラック構成など初期設計段階でほぼ決まります。


本章ではCubase・Logic・Studio One共通で活用できるルーティング原則と、4361をループ化する際に必ず押さえたいMIDI編集のコツを体系的に整理。


さらにベース・ドラムの補強で厚みを出す手順や、VI→III転調などの応用ワザまで段階的に網羅するので、DAW初心者でも読み進めるだけで“即戦力トラック”を構築できます。


準備編:テンポ設定とMIDIトラック構成

まずBPMは70〜95ならネオソウル寄り、100〜120ならJ-POP標準、120以上はダンス対応という具合に方向性を決めましょう。


4361は4小節ループのため、小節頭にマーカーを打ち、グリッドを1/4に設定しておくと編集が格段に楽になります。


MIDIトラックは最低限「コードパッド用キー」「ベース」「ドラム」「パッド/ストリングス」「トップライン仮メロ」の5本を用意し、色分けで可視化すると迷子になりません。


トラック名の先頭に01_など番号を振ると、後にVSTiを差し替えても順番が崩れずプロジェクトが長期管理しやすくなります。


  • テンポ決定前にメトロノームで歌えるか口ずさみチェック

  • マーカー活用でAメロ・Bメロ・サビを色分け

  • トラック整理はフォルダ機能で階層化すると後工程が楽


Cubase/Logic/Studio Oneでの入力手順を比較解説

主要3DAWはどれもピアノロールでMIDIを入力できますが、ショートカットやイベントの量産方法に違いがあります。


ここでは最小手数で4361を4小節×4ループ複製するまでの流れを比較し、乗り換え勢のストレスを軽減します。

操作項目

Cubase

Logic Pro

Studio One

コード打込み

コードパッド+ドラッグ

コードブラウザで配置

コードトラックへ入力後展開

MIDI複製

Alt+ドラッグ

Option+ドラッグ

Dキーでディプリケート

クオンタイズ

Qで1/16固定

⌘Uで範囲適用

⌘⇧Qでグローバル

自分にはどのDAWが向いているかはMusic Heartsでは、カリキュラム開始前の面談で相談できるので、一度無料体験レッスンで詳細を確認してみてください。



ベースラインとドラムを足して立体感を出すコツ

4361のベースはルートオンリーでも成立しますが、Ⅲm→Ⅵm間を半音下降させる“E→D#→D”のクロマチックムーブを入れると格段に立体的になります。


キックはⅠ小節目の1拍目と4拍裏を強調し、Ⅵm小節ではツーバス的に連打して緊張感を演出します。


スネアは2拍4拍基本でも良いですが、Ⅲm小節でゴーストノートを挿入すると“都会の人間味”が漂います。


ハイハットはオープン→クローズの短いディケイをⅣ→Ⅲm境目に置き、コードチェンジを耳に焼き付ける作戦が有効です。


  • ベースは1オクターブ上へジャンプさせるとサビが映える

  • ドラムはⅥm小節でシンバルライド追加し解放感を付与

  • パラアウトで後段EQを個別調整すると濁らない


VI→IIIへの転調など応用テクニック

サビ後にワンコーラス上げたいときは、Ⅵmを3拍伸ばし4拍目にドミナント7thを差し込む“アドレナリン転調”が即効性大。


例:キーCならAm7を3拍→4拍目E7→次小節Gmaj7でキーGへ飛ぶ形です。


逆に落ちサビで静謐さを出すなら、Ⅲmを♭Ⅲmaj7へ置き換えブルーノート的に和声短調へ寄せると“夜景が滲む”ような切なさが出せます。


こうした転調はMIDIリージョンを分割し、前後にスナップON/OFFを切り替えて細かく配置するのがトラブル回避のポイントです。


プリセット音色が多すぎる時の選び方&整理術

膨大なVSTiプリセットは“お気に入り登録”だけではすぐパンクします。


まず『Pad_Warm』『EP_Clean』『Bass_Sub』など機能別にタグを付け、プロジェクトテンプレートに読み込むだけの“選抜メンバー”を20音色程度に絞り込みましょう。


それでも迷う場合は、4361の各コードでC9・Ebm7・Abm7・Dbmaj7など代理和音を弾き、倍音が過多なプリセットを容赦なく除外するとミックス段階の泥沼を未然に防げます。


最終的には“選ぶ時間より弾く時間”が長くなる環境を目指すのがプロの効率術です。


  • 音色命名で頭に用途Prefixを付ける例:LD_PolyWarm

  • タグ検索対応DAWならBPM適性をコメント欄へ記入

  • 半年使わなかったプリセットは外付けへ退避し軽量化



プロの曲分析で学ぶ丸サ進行活用例


丸サ進行を活用したオリジナル曲のアレンジ例を示すトラック構成図(ベース・コード・メロディ)

理論と打ち込みを学んでも“実戦で機能を体感しなければ応用は難しいものです。


ここでは歴史的名曲から最新J-POPまで、丸サ進行がどのように編曲・ミックス・リリックと結び付けられているかを分析し、再現&発展のヒントを抽出します。


譜面が読めない人でも耳コピしやすいよう、タイムスタンプや小節番号を具体的に示すので、DAWや楽器を手元に置いて一緒に確認してみてください。


Two of Us Aメロ徹底解析

0:13〜のAメロはエレピがFmaj7→Em7→Am7→Cmaj7を4小節で1ループし、ホーンが裏拍でコードトーンの3rdと7thを強調。


ボーカルメロはルートをほぼ避けて9thや6thを多用し、ハーモニーに溶け込みながらも独特の浮遊感を保っています。


この“コードとメロディの相互回避”は、MIDIヴェロシティをメロディ>コードで設定すると打ち込みでも再現可能です。


椎名林檎『丸の内サディスティック』Bメロのコード進行

1:08〜のBメロは4361を維持しつつ、ベースがルート→5度→4度へ動き“歩くようなシルエット”を作ります。


さらに、エレキギターがⅢm小節で♭5テンションを半拍先行させ、ブルース感を匂わせるのがポイント。


歌詞も同区間で“連れ去ってほしいの”と願望を吐露しており、ハーモニーの“未解決感”とリリックの“現実逃避”が相乗効果を生んでいます。


洋楽での採用例とキー変化・ドミナント処理

Bruno Mars『Leave The Door Open』ではBパートで4361を平行長調へ転調し、ドミナントの代替にサブドミナントマイナーを置くことでヴィンテージ感を演出。


Billie Eilishは『my future』でⅢmをsus4化し、ドミナントを完全スキップして“中毒性の高いループ”を実現しています。


洋楽勢はトニックを長尺で伸ばさず、フェイクやアドリブでタイムフィールを崩す傾向が強いので、そのままコピーする際はメロディのリズムもセットで解析しましょう。


最新J-POPヒット曲一覧に見るトレンドと理由

2024〜2025年のオリコン上位50曲を調査すると、4361を丸ごと採用した曲は8曲、部分引用を含めると実に23曲が関連進行を使用していました。


特にTikTokでバズる傾向が強い“切り抜きサビ”形態の楽曲では、20秒でエモさを伝える必要があるためドミナント不要の丸サ進行が相性抜群。


またVTuber界隈では英詞比率が高い分、母音の自由度を活かしてⅥm小節をハミングやヴォーカルチョップに置き換える“断片化手法”が流行しています。



バリエーション&転調:マンネリ打破の進行


DAWで丸サ進行を打ち込むMIDIピアノロール画面(Cubase例)

同じ4361を繰り返すと、“また丸サか”と聴き手を飽きさせるリスクも孕みます。


本章ではマイナー化・代理コード・ジャズアプローチ・リズム転換など、多角的にスパイスを加える44の手段から特に即効性の高いアイデアを厳選。


4小節ループを拡張し、イントロや間奏、アウトロで別の表情を見せる仕組みを作れば、丸サ進行の魅力を保ったまま“次の一手”を提示できます。


4361mへのマイナー化で切なさ倍増

通常はメジャートニックで終わる4361ですが、最後のⅠをⅠmに置き換え“4361m”とすると、解決を拒否したままフェードアウトする映画的エンディングが作れます。


キーCならFmaj7→Em7→Am7→Cm7という形で、ⅥmとⅠmが短3度離れているため“泣き”が極限まで引き立つのが特徴。


ベースはCmへ向かう際にC♯を経由する半音下降を入れると、よりモーダルな雰囲気を演出できます。


bVII→IVを挟むジャズ&シティポップ風アレンジ

ⅢmからⅥmへ行く間に“♭VII7→Ⅳmaj7”を挟むと、ブルージーな裏コード感が加わり、瞬時にジャズフュージョンへ早変わりします。


キーCならFmaj7→Em7→B♭7→Fmaj7→Am7→Cmaj7の6小節に再構成。


ギターはB♭7で13thを大胆に伸ばし、サックスやシンセブラスを重ねれば昭和シティポップの薫りが瞬時に漂います。


4小節ループからイントロ・間奏へ展開する方法

4361をイントロに流用する際は、最後のⅠ小節目を2小節へ引き伸ばし、アルペジオやフィルインを重ねて“幕が開く”演出を作るのが定番。


間奏ではⅣ小節目の頭でストップモーションを入れ、ブレイク明けにフルバンドで再度Ⅰへ戻ると、観客のクラップを誘発できます。


ライブアレンジの場合は、4回目のループで1音半転調→アウトロへ雪崩れ込むと客席の熱量がピークになります。


使い方がワンパターンになりすぎる問題の解決策

マンネリを感じたら、


①ベースをペダルトーン固定

②リズムをシャッフル化

③アクセントを裏拍頭へ寄せる、の3ステップで“別物感”を獲得できます。


特にシャッフル化はⅢm小節で三連を強調すると、原型を保ちつつ踊れるグルーヴへ転生可能です。


さらにボイシングを右手だけでオクターブ広げる“スプレッドフォーム”に差し替えると、アレンジがリッチになり飽きを感じさせません。


Music Heartsの個別カリキュラムなら応用テクニックをピンポイントで習得可能なので効率良く理想のサウンドを実現できます。




FAQ&トラブルシューティング


コード進行を解説するMusic Heartsのオンライン講義

ここでは受講生から寄せられる“あるある質問”と解決策を即回答形式でまとめます。


レコーディングやライブ、打ち込み現場で困ったときはまず本項を参照してください。


よくある間違いと修正例

最も多いのはⅢmをE7などメジャー化してしまい、突然の属調転調で事故るケースです。


解決策は“ベースをE→E♭と半音下降させてからⅥmへ戻す”ことで自然なクロマチックにつなげる方法。


またⅣmaj7でメジャー7thを抜き忘れ、ボーカルが7thとぶつかる衝突も頻発するので、歌メロがE音ならFadd9に差し替えると綺麗に共存します。


VIコードはどこでドミナントに置き換える?

ⅥmをⅤ7/Ⅵに代理し“セカンダリードミナント”として扱うと、次小節のⅠへの解決感が劇的に高まります。


ただし丸サ特有の“未解決感”が薄れるため、サビ終わりや曲ラストでのみ使用し、AメロではオリジナルのⅥmを残すのがバランス的に◎。


『丸サ進行は多すぎ』と言われる理由と対処法

ヒット曲で頻出するためリスナーに飽和感を与えがちですが、実際にはボイシング・ベースライン・リズム・テンションの組み合わせで無数のバリエーションが存在します。


要は“聴き手が同じだと感じるポイント”を外せば良いだけなので、ドミナントを追加したり、Ⅲm小節に転調要素を仕込むだけで印象を刷新できます。



丸サ進行で音楽制作をアップデートしよう


DTM初心者が作曲と編曲を学べるオンラインスクール「Music Hearts」の授業シーン

4361=丸サ進行は“切なさ”“都会感”“即効性”という3要素を同時に叶えるフォーマットです。


本記事で紹介したメロディ設計・テンション付加・DAW打ち込み・ライブアレンジのテクニックを実践すれば、あなたの楽曲は一段上の深みと説得力を獲得できます。


最後にチェックリストと次に学ぶべきコード進行を提示するので、今日からの制作に即役立ててください。


実践チェックリスト&次アクション

  • テンポとキーを決定し4小節マーカーを配置したか?

  • ベースラインに半音下降・上昇を組み込んだか?

  • ⅢmとⅥmで歌詞の陰影をコントロールしたか?

  • ライブ用アレンジではブレイクや転調を仕込んだか?

  • プリセット音色を20個以内に整理し作業効率を確保したか?


次に学びたいコード進行とおすすめアルバム

丸サ進行をマスターしたら、次は“王道進行(4536)”と“帰宅進行(6415)”を学ぶと応用力が飛躍的に向上します。


参考アルバムはSteely Dan『Aja』、宇多田ヒカル『First Love』、そして上原ひろみ『Spectrum』。これらを耳コピし、コード進行表を自作ノートに書き写す習慣を付ければ、あなたのコード語彙はプロレベルへ到達するでしょう。


より具体的な学びは、Music Heartsの無料体験でカウンセラーに直接質問し、最短ルートで理想のサウンドを実現しましょう。



 
 

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