ダイアトニックスケールの全貌:完全一覧&覚え方徹底ガイド
- Music Hearts
- 7月17日
- 読了時間: 13分
更新日:8月7日
この記事は、音楽理論を学びたい初心者から中級者、作曲や演奏にダイアトニックスケールを活用したい方、ギター・ピアノ・ベースなど楽器演奏者、そして理論を体系的に理解したい方に向けて書かれています。
ダイアトニックスケールの基本から全モード・全調の一覧、覚え方や練習法、実践的な使い方まで、徹底的に解説します。
この記事を読むことで、ダイアトニックスケールの全貌がわかり、音楽理論の理解や演奏・作曲の幅が広がるはずです。
初心者でもわかりやすいように、図表やリストを交えて丁寧に解説していきます。

ダイアトニックスケールとは?基本の仕組みと音楽理論の全体像
ダイアトニックスケールの定義と概要
ダイアトニックスケールとは、日本語で「全音階」とも呼ばれ、1オクターブを7つの音に分けた7音音階のことを指します。
このスケールは、5つの全音(2つの音の間に黒鍵が1つある間隔)と2つの半音(隣り合う音)の組み合わせで構成されています。
最も有名なのはCメジャースケール(ドレミファソラシド)で、白鍵だけを使った並びが特徴です。
ダイアトニックスケールは、音楽理論の基礎となるスケールであり、ほとんどの西洋音楽のメロディや和音(コード)はこのスケールを基に作られています。
また、ダイアトニックスケールには7つのモード(教会旋法)があり、それぞれ独自の響きや特徴を持っています。
1オクターブを7音で構成
5つの全音+2つの半音
メジャースケールやマイナースケールの基礎
7つのモード(教会旋法)が存在
メジャースケール・マイナースケールとの違い
ダイアトニックスケールは、メジャースケールやマイナースケールの“親”とも言えます。
メジャースケール(長音階)はダイアトニックスケールの一種で、明るい響きが特徴です。一方、マイナースケール(短音階)もダイアトニックスケールのモードの一つで、暗い響きを持ちます。
つまり、メジャースケールもマイナースケールも、ダイアトニックスケールの中に含まれる“モード”の一つなのです。
それぞれのスケールは、スタートする音(ルート)によって音の並びや響きが変化します。
この違いを理解することで、より自由に音楽を作ったり演奏したりできるようになります。
スケール名 | 特徴 |
メジャースケール | 明るい響き、ダイアトニックスケールのイオニアンモード |
マイナースケール | 暗い響き、ダイアトニックスケールのエオリアンモード |
なぜダイアトニックスケールが重要なのか
ダイアトニックスケールは、現代のポップス、ロック、クラシック、ジャズなど、あらゆるジャンルの音楽の基礎となっています。
このスケールを理解することで、メロディやコード進行の仕組みがわかり、作曲やアレンジ、即興演奏の幅が大きく広がります。
また、ダイアトニックスケールをもとにした「ダイアトニックコード」は、楽曲のキー(調)を決定づける重要な役割を果たします。
音楽理論を学ぶ上で、まず最初に押さえておきたい知識がダイアトニックスケールです。
このスケールをしっかり理解することで、音楽の“ルール”が見えてきて、より自由に表現できるようになります。
ほとんどの楽曲の基礎
コード進行やメロディ作りに必須
音楽理論の出発点
ダイアトニックスケールの完全一覧:全モード・全調を徹底解説
メジャー系ダイアトニックスケール一覧(イオニアンなど)
ダイアトニックスケールには7つのモード(教会旋法)があり、その中でもメジャー系に分類されるのが「イオニアン」「リディアン」「ミクソリディアン」です。
これらは明るい響きや開放感が特徴で、ポップスやロック、クラシックなど幅広いジャンルで使われます。
それぞれのモードは、メジャースケールの各音からスタートすることで生まれます。
例えばCメジャースケール(C D E F G A B)を基準にすると、Cから始まるのがイオニアン、Fから始まるのがリディアン、Gから始まるのがミクソリディアンです。
各モードの特徴や使いどころを理解することで、より多彩な音楽表現が可能になります。
モード名 | 開始音(Cメジャーの場合) | 特徴 |
イオニアン | C | 明るく安定した響き |
リディアン | F | 浮遊感のある明るさ |
ミクソリディアン | G | ブルージーで開放的 |
マイナー系ダイアトニックスケール一覧(エオリアンなど)
ダイアトニックスケールの中には、暗い響きや哀愁を感じさせるマイナー系のモードも存在します。
代表的なのは「エオリアン(ナチュラルマイナー)」「ドリアン」「フリジアン」です。
これらはメジャースケールの各音からスタートすることで生まれ、独特の雰囲気を持っています。
例えばCメジャースケールを基準にすると、Aから始まるのがエオリアン、Dから始まるのがドリアン、Eから始まるのがフリジアンです。
マイナー系モードは、バラードやロック、ジャズなど幅広いジャンルで活用され、感情豊かな表現を可能にします。
モード名 | 開始音(Cメジャーの場合) | 特徴 |
エオリアン | A | 暗く哀愁のある響き |
ドリアン | D | マイナー感+明るさ |
フリジアン | E | エキゾチックで緊張感 |
モード別の特徴と和音(コード)対応
各モードには独自の響きや雰囲気があり、対応する和音(コード)も異なります。
モードごとに主音(トニック)や特徴的な音程が変わるため、同じダイアトニックスケールでも全く違う印象を与えることができます。
例えば、イオニアンはCメジャーコード、エオリアンはAマイナーコードが主和音となります。
また、ドリアンやミクソリディアンなどは、ジャズやロックの即興演奏でよく使われるモードです。
モードごとの特徴を理解し、適切なコード進行を選ぶことで、楽曲の表現力が大きく広がります。
イオニアン:Cメジャー(明るく安定)
ドリアン:Dm(マイナー+明るさ)
フリジアン:Em(エキゾチック)
リディアン:F(浮遊感)
ミクソリディアン:G(ブルージー)
エオリアン:Am(哀愁)
ロクリアン:Bm♭5(不安定)
ピアノ・ギター・ベース別運指と音配列
ダイアトニックスケールは、楽器ごとに運指や音配列が異なります。
ピアノでは白鍵を使うことでCメジャースケールが簡単に弾けますが、他のキーでは黒鍵も使う必要があります。
ギターやベースでは、指板上のポジションやフィンガリングを覚えることが重要です。
各楽器ごとに効率的な運指パターンを身につけることで、スムーズな演奏や即興が可能になります。
また、スケール練習を通じて指の独立性や運動能力も向上します。
楽器 | 運指のポイント |
ピアノ | 白鍵中心、指使いのパターンを覚える |
ギター | ポジションごとの指板パターンを練習 |
ベース | ルート音からの運指とポジション移動 |
ダイアトニックコードとは?スケールから導く基礎和音
ダイアトニックコードの構成と仕組み
ダイアトニックコードとは、ダイアトニックスケール上の7つの音だけを使って作られる和音(コード)のことです。
各スケールの音を1度・3度・5度と積み重ねていくことで、7種類のコードが生まれます。
例えばCメジャースケールの場合、C、Dm、Em、F、G、Am、Bdimの7つがダイアトニックコードです。
この仕組みを理解することで、自然なコード進行や楽曲のキーを把握しやすくなります。
また、ダイアトニックコードは作曲やアレンジの基礎となるため、必ず覚えておきたい理論です。
スケール上の7音から7つのコードができる
1度・3度・5度の音を積み重ねる
メジャー、マイナー、ディミニッシュが含まれる
コード進行への活用と作曲・アレンジ例
ダイアトニックコードは、ポップスやロック、クラシックなどあらゆるジャンルのコード進行の基礎です。
例えば「C-F-G-C」や「Am-Dm-G-C」など、耳なじみのある進行はすべてダイアトニックコードから生まれています。
この理論を活用することで、自然で心地よいメロディやハーモニーを作ることができます。
また、ダイアトニックコードをベースに、ノンダイアトニックコード(借用和音)を加えることで、より複雑で個性的な楽曲アレンジも可能です。
基本のコード進行を作れる
アレンジや即興演奏にも応用可能
ノンダイアトニックコードとの組み合わせで表現力UP
ナチュラル・ディミニッシュなど特殊コード対応
ダイアトニックコードの中には、ナチュラルマイナー(エオリアン)やディミニッシュ(減三和音)など、特殊な響きを持つコードも含まれます。
特に7番目の音から作られるディミニッシュコード(例:Bdim)は、不安定で緊張感のある響きが特徴です。
このコードは、楽曲の展開や転調、終止感を演出する際に効果的に使われます。
また、ナチュラルマイナーのスケールでは、マイナーコードが多く含まれるため、哀愁や切なさを表現するのに適しています。
特殊コードの使い方を覚えることで、より豊かな音楽表現が可能になります。
コード名 | 特徴 |
ディミニッシュ(Bdim) | 不安定・緊張感 |
ナチュラルマイナー(Amなど) | 哀愁・切なさ |
ダイアトニックスケールの覚え方&効果的な練習法
絶対に覚えるべきポイントとコツ
ダイアトニックスケールを覚えるためには、いくつかのポイントとコツがあります。
まず、スケールの構成(全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音)という並びをしっかり頭に入れましょう。
また、各モードの特徴や響きを耳で覚えることも大切です。
さらに、実際に楽器で弾きながら指や体で覚えることで、理論と実践が結びつきます。
最初はCメジャースケールから始め、慣れてきたら他のキーやモードにも挑戦しましょう。繰り返し練習することで、自然とスケールが身につきます。
全音・半音の並びを暗記
耳でモードの響きを覚える
楽器で繰り返し練習
最初はCメジャーからスタート
ギター・ピアノ・ベース別の練習メニュー
楽器ごとに効果的な練習メニューを取り入れることで、ダイアトニックスケールの理解と演奏力が飛躍的に向上します。
ピアノでは、片手ずつスケールを弾き、指使いを意識しましょう。
ギターやベースでは、ポジションごとにスケールパターンを覚え、上下左右に移動しながら練習するのが効果的です。
また、メトロノームを使ってリズム感を養いながら練習することも重要です。日々のルーティンにスケール練習を取り入れることで、指の独立性や音感も鍛えられます。
ピアノ:片手ずつスケール練習、指使いを固定
ギター:ポジションごとのパターン練習
ベース:ルート音からの運指と移動練習
メトロノームを活用
動画やアプリを活用した効率的トレーニング法
現代では、動画やアプリを活用することで、より効率的にダイアトニックスケールを学ぶことができます。
YouTubeなどの解説動画では、実際の演奏例や指使いを視覚的に確認できるため、初心者にもおすすめです。
また、スケール練習用のアプリを使えば、キーやモードを自動で切り替えながら反復練習が可能です。
録音機能を使って自分の演奏をチェックしたり、リズムトレーニング機能を活用することで、総合的なスキルアップが期待できます。
自分に合ったツールを見つけて、毎日の練習に取り入れましょう。
解説動画で視覚的に学ぶ
スケール練習アプリで反復練習
録音・リズムトレーニング機能を活用
ダイアトニックスケールの実践的な使い方
演奏・ソロでの活用術
ダイアトニックスケールは、演奏やソロで非常に重要な役割を果たします。
スケールを意識してフレーズを作ることで、メロディやアドリブが自然に楽曲のキーにマッチします。
特にギターやピアノのソロでは、ダイアトニックスケールを基にしたリックやフレーズを組み立てることで、安定感のある演奏が可能です。
また、スケール内の音を意図的に外すことで、緊張感や個性を演出することもできます。
日々の練習でスケールを体に染み込ませ、即興演奏でも自在に使えるようにしましょう。
キーに合ったフレーズ作り
アドリブや即興演奏で活用
スケール外の音で個性を演出
作曲・即興への応用事例
作曲や即興演奏においても、ダイアトニックスケールは欠かせません。
スケール内の音だけでメロディやコード進行を作ることで、自然で耳なじみの良い楽曲が生まれます。
また、モードを切り替えることで、同じキーでも全く異なる雰囲気の曲を作れます。
即興演奏では、スケールを意識しながら自由にフレーズを展開することで、表現力豊かな演奏が可能です。
ダイアトニックスケールを使いこなすことで、作曲やアレンジの幅が大きく広がります。
スケール内の音で自然なメロディ作り
モード切り替えで多彩な雰囲気を演出
即興演奏でのフレーズ展開
キーやモード転調時のポイント
楽曲の途中でキーやモードを転調する場合、ダイアトニックスケールの知識が非常に役立ちます。
転調先のスケールやモードを素早く把握し、対応するコードやフレーズを選ぶことで、スムーズな転調が可能です。
また、転調の際には共通音や共通コードを利用することで、違和感のない自然な流れを作ることができます。
転調のテクニックを身につけることで、よりドラマチックで展開のある楽曲作りができるようになります。
転調先のスケール・モードを把握
共通音・共通コードを活用
自然な流れを意識した転調
知っておきたい!ダイアトニックスケールに関するQ&A・よくある疑問
よくある質問とその解説
ダイアトニックスケールについて学ぶ際、多くの人が同じような疑問を持ちます。
例えば「ダイアトニックスケールとメジャースケールは同じ?」「モードって何?」「なぜ7音なの?」などです。
ダイアトニックスケールはメジャースケールやマイナースケールを含む“親”のような存在で、7音で構成される理由は西洋音楽の調性に基づいています。
モードとは、スケールの各音から始めたときに生まれる独自の音階のことです。これらの疑問を一つずつ解消することで、理論への理解が深まります。
Q. ダイアトニックスケールとメジャースケールの違いは?
A. メジャースケールはダイアトニックスケールの一種(イオニアンモード)です。
Q. モードとは?
A. スケールの各音から始めたときにできる7つの音階のことです。
Q. なぜ7音なの?
A. 西洋音楽の調性理論に基づき、1オクターブを7音で分割しています。
ダイアトニック理論の“壁”の越え方
ダイアトニックスケールやダイアトニックコードの理論は、最初は難しく感じるかもしれません。
しかし、プロのミュージシャンも最初は同じ壁にぶつかっています。壁を越えるコツは、理論を“知識”としてだけでなく、“実践”で体感することです。
例えば、好きな曲のメロディやコード進行を分析し、どのスケールやモードが使われているかを探ってみましょう。
また、日々の練習でスケールやコードを繰り返し弾くことで、自然と体に染み込んでいきます。焦らずコツコツと続けることが、理論の壁を乗り越える最大の秘訣です。
実際の曲を分析して理論を体感
毎日の練習で知識を定着
焦らず継続することが大切
もっと深く学びたい方へ
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