一生使える!プロが教える作曲の絶対コツとメロディ発想法
- Music Hearts
- 8月3日
- 読了時間: 12分
作曲を始めたもののメロディが浮かばない…
そんな悩みを抱える初心者から、自己流で伸び悩む中級者までを対象にした記事です。
音楽理論が苦手でも、楽器経験が浅くても、この記事を読み進めるだけで作曲のコツがわかり、“形になる1曲”を完成させるまでの道筋がわかります。

まず押さえたい!作曲初心者が挫折しないための前提知識とコツ
作曲は“才能”より“設計図”です。
最初に何を決め、どんな順番で手を動かすかを理解しておくだけで、途中でアイデアが枯渇するリスクは劇的に減ります。
初心者が途中で心が折れる理由の大半は、ゴールが曖昧なまま闇雲にピアノロールを開いてしまうこと。
本章ではゴール設定、必要最低限の理論、機材選び、作曲フローという4つの視点から“挫折予防策”を具体的に解説します。
記事内で紹介するチェックリストを手元に置けば、迷った瞬間に立ち返る指針となり、完成率は飛躍的に上がるでしょう。
なお、迷ったら講師に直接質問できるMusic Heartsの無料体験を活用すると、独学の不安を早期に解消できます。
作曲のゴール設定とテーマ決め
“良い曲を作りたい”という抽象的な目標では脳は動きません。
具体的なリスナー像、シチュエーション、曲長、キー、感情の5項目を最初に決めることで、メロディとコード選択にブレがなくなります。
たとえば「卒業式で歌われる、3分半、Gメジャー、前向き」と設定するだけで、必要なテンポや響きが自ずと絞り込めるのです。
また、“テーマ=キラーワード”を1行で書き出すと作詞との連携もスムーズ。
このワークを最短3分で終わらせるテンプレートを以下に示します。
Who:誰が聴く?(例:中学3年生)
Where:どこで流す?(例:体育館)
Length:曲長は?(例:3:30)
Key:得意キーは?(例:Gメジャー)
Emotion:届けたい感情(例:門出の高揚)
必要な音楽理論を最速で理解するコツ
ダイアトニックコード、スケール、ダイナミクス。
この3つを先に覚えれば、理論書を1冊読破するより早く実戦投入できます。
まずは“Cメジャーのダイアトニック7つ”を覚え、次に“相対短調Aマイナー”を確認。
これだけでヒット曲の70%が再現可能です。
コードが覚えられない人は、度数で数字管理するメソッド「1-4-5進行→Ⅳ→Ⅴ」と言い換えると配置ミスが激減します。
下記表で理論用語と実践操作の橋渡しを行い、学習時間を圧縮しましょう。
理論用語 | DAW操作例 |
ダイアトニックコード | Piano RollでC E G Bを同時押し→メジャー7th確認 |
スケール | スケール補助表示をC Ionianに設定 |
ダイナミクス | ベロシティを80-110で揺らす |
楽器・DAWの用意と選び方
最低限必要なのはPC(Mac/Winどちらでも可)、DAW、オーディオインターフェイス、MIDIキーボード、ヘッドホンの5点。
DAWは“付属音源の充実”と“学習コミュニティの規模”で選ぶと後悔しません。
初心者に人気のDAWを比較した表を参考に、自分の環境と予算でベストを決めましょう。
DAW | 価格 | 長所 | 短所 |
Studio One Artist | ¥13,200 | 直感的操作・講座多数 | 付属音源は必要最低限 |
Logic Pro | ¥24,000 | Apple純正・音源豊富 | Windows非対応 |
FL Studio | ¥28,000〜 | ビートメイク向き | 日本語情報がやや少なめ |
作曲の順番を理解しよう
結論から言えば“決めやすいほうから作る”が正解です。
ただし、メロディ先行は歌モノに強く、コード先行はトラック系に強い特徴があります。
迷ったら以下の二択フローに当てはめてください。
3分で鼻歌が出せるなら→メロディ先行
ビートを聴くと体が動くなら→コード先行
作曲の進行で詰まったら一旦DAWを閉じ、スマホ録音でアイデアを口ずさむ“アナログ戻り”が有効。
プロ直伝!ゼロから曲を完成させる5ステップ手順

プロの現場では、必ずと言っていいほど“決まった型”で制作が進みます。
型を知れば応用が効き、時間短縮にもつながるため、意識的に導入したいところ。
ここではアイデア発掘からミックスまでを5工程に分解し、各ステップで何を決めるのか、どんなツールを使うのかを詳述します。
Music Heartsの講座構成もこの5工程と一致しているため、独学で詰まった際は動画を横目で見ながら作業を進めると“抜け漏れゼロ”の安心感が得られます。
ステップ1:アイデアとキラーワード収集
曲の芯となるフレーズやキーワードは、日常の中に散らばっています。
スマホのメモアプリを立ち上げ、思いついた言葉・リズム・鼻歌を即時保存する習慣を付けましょう。
コツは“5W1H+Emotion”のフレームに落とし込むこと。これを30秒で書き出せれば、後のステップでブレることはほぼありません。
When:いつの情景か?(例:放課後の帰り道)
Where:場所は?(例:川沿いの桜並木)
Who:登場人物は?(例:幼なじみ)
What:何が起きる?(例:別れの握手)
Why:理由は?(例:進学で離れる)
How:どんな方法で?(例:手紙を渡す)
Emotion:感情は?(例:切ない期待)
ステップ2:メロディ骨格を作るやり方
キラーワードから連想される高低差を“山・谷・平坦”の3ブロックに分解してピアノロールへ配置します。
たとえば“切ない期待”ならAメロ=谷、Bメロ=平坦、サビ=山という配置が王道。16小節内に最低1回の跳躍(4度以上の音程差)を入れると耳が覚えやすくなります。
短時間で骨格を描くには、MIDIキーボードでドレミを弾くより“ドラムパッドでオンオフ入力→ノートを上へドラッグ”の方がリズムを意識しやすいのでおすすめ。
ステップ3:コード進行とリズムを付ける手順
骨格が出来たら、各ブロックに対して“機能”でコードを割り当てます。
トニック→サブドミナント→ドミナント→トニックという王道型を1周させれば、違和感のないベースが完成。
リズムは四つ打ち・シャッフル・ハーフタイムの3案を仮置きし、歌詞やテーマに最もマッチするものを残すと効率的です。
ブロック | 推奨コード例 | リズム案 |
Aメロ(谷) | Am→F | ハーフタイム |
Bメロ(平坦) | C→G | シャッフル |
サビ(山) | F→G→C | 四つ打ち |
ステップ4:トラック・アレンジ
低域・中域・高域にパートを割り振ると、音の被りを防ぎながら立体感が出せます。
例として、キックとベースで低域、ギター&ボーカルで中域、ストリングスで高域を担当させると、周波数の渋滞が避けられます。
アレンジに迷ったら、好きな曲をDAWへインポートし、周波数アナライザーで分布を確認すると再現性が高まります。
ステップ5:ミックスから完成まで
ミックスは“フェーダーバランス→EQ→コンプ→空間系”の順で処理すると手戻りが減ります。
一度に完璧を目指さず、−6dBの余裕を残した“プリマスター”で書き出し、24時間耳を休めてから再評価するのが鉄則。
最終段で−14LUFSにラウドネスを揃えれば、Spotify・YouTubeとも音圧差で損をしません。
キラーメロディを生むアイデア発想法とリファレンス活用

“覚えやすいのに新しい”―この矛盾を乗り越えるためにプロが使うのは、共通点と差分を意識したメロディメイクです。
要素を3割真似て7割崩すという黄金比を守れば、オリジナリティとキャッチーさは両立できます。
リファレンス曲の選定から即興演奏、スマホ録音の裏ワザまで、多角的にアプローチしていきましょう。
プロが実践するメロディ発想3パターン
1) 五度跳躍+半音下降型
2) 3音モチーフ回折型
3) リズム先行型
の3つを覚えると、ほぼ全ジャンルをカバーできます。
五度跳躍は一気に高揚感を演出し、3音モチーフは耳残りを生み、リズム先行はダンス系で威力を発揮。
自作曲に当てはめながら体得すると、引き出しが爆発的に増えます。
繰り返しと変化で耳に残すコツ
Aメロ16小節中、同じフレーズを4小節単位で2回繰り返し、3回目でリズムを半拍前倒しするだけで“意外性”が生まれます。
リスナーは安心とサプライズの両方を求めるため、“ABABx”の並びに“x=変化形”を仕込むと高確率で刺さります。
リファレンス曲の分析方法と応用例
好きな曲をDAWにドラッグ→テンポ解析→コード抽出→メロディをMIDI化、の4工程で骨格を可視化します。
その上でコードの配置、メロディの跳躍ポイント、リズムのシンコペ箇所を書き写し、自曲に置換。
“速度×移調×リズムシフト”をずらすと盗作リスクを下げつつエッセンスだけ盗めます。
ギター・鍵盤を使った即興メロディの作り方
4小節ループを流しながら、ギターなら1弦2弦、鍵盤なら白鍵のみで即興して録音。
後で聴き返して“心が動いた3秒”を切り出し、反転やオクターブ移動で膨らませると、短時間で完成度の高いフックが得られます。
スマホ録音でアイデアを逃さないテクニック
寝起きや移動中など楽器のない状況こそメロディの宝庫。
ボイスメモで“日付+キーワード”をファイル名にし、週末に一気にDAWへ取り込みます。
クラウド同期設定をONにしておくと、PC側で即再生できるため、瞬発力が途切れません。
コード進行・リズム・トラック作りの具体的テクニック

コードは“機能”、リズムは“グルーヴ”、トラックは“質感”の3視点で捉えると整理しやすく、引き算の判断もスピーディ。
この章では定番から変化球まで具体例を提示し、DAW上で即再現できるようMIDI数値も添えながら解説します。
超定番コード進行5選とオリジナル曲
名称 | 度数 | 代表曲 | 応用ポイント |
王道進行 | Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm | J-Pop多数 | Ⅱmを挿入し哀愁UP |
小室進行 | Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ | 90'sダンス | Ⅵmをsus4に置換 |
カノン進行 | Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ | バラード | Ⅲmを休符で空ける |
4536進行 | Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm | EDM | Ⅳをmaj9で透明感 |
循環進行 | Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰmaj7 | Jazz | Ⅴ7にb9で緊張感 |
ボカロ曲で人気のリズムパターン解説
四つ打ちBPM170+ハイハット16分裏打ちという“ハイエナジー型”が現代ボカロの主流。
キックは1拍目+3拍目、スネアは2拍目+4拍目、ハイハットは“タッタッタッタ”で隙間を埋めると疾走感が出ます。
シンコペを8小節目に1回だけ入れると“ボカロっぽい引っ掛かり”が生まれます。
トラック中心の曲作り:DTMでのやり方
まずベースとドラムで8小節のループを作成→シンセパッドで空間を埋め→トップラインを後乗せ、がビートメーカーの常套手段。
ジャンル別に“サブベース40Hz〜60Hz”と“アッパーベース80Hz〜120Hz”を分離すると、ミックス段での低域処理がラクになります。
オリジナル感を出すリズムアプローチと雰囲気作り
変拍子は難しいと思われがちですが、4/4の中に3/4を1小節だけ混ぜる“疑似変拍子”なら体感しやすいです。
さらにキック位置を1拍後ろへずらす“リズムレイテンシー”を導入すると、一気にオリジナリティが際立ちます。
雰囲気別コード&メロディの組み合わせ
雰囲気 | コード | メロディ開始音 |
爽やか | Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅳ | Ⅲ |
切ない | Ⅵm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ | Ⅵ |
和風 | Ⅰm→Ⅶ→Ⅵ→Ⅴ | Ⅱ |
夜景 | Ⅳmaj7→Ⅰ/Ⅲ→Ⅱm7→Ⅴ7 | Ⅰ |
作詞作曲を同時進行するコツ:歌詞と言葉選びのポイント
歌詞とメロディは“韻・母音・アクセント”の3点が合致した瞬間に化学反応を起こします。
同時進行で作ると、この3点をリアルタイムで調整できるため、一体感が格段にアップ。
以下の見出しでは具体的なテクニックを掘り下げます。
歌詞とメロディを同時に作るメリット
・アクセント位置をその場で修正できる
・言葉数に合わせてメロディ尺を縮小できる
・感情のダイナミクスが楽曲全体で統一される
この3点が同時進行最大の利点です。
テーマ・キラーワードから広げる作詞テクニック
“涙”というキラーワードを核に、“透明”“頬”“理由”といった関連語をブレインストーミングし、タテ書きで並べます。
語尾の母音を“A→I→U→E→O”の順に配置すると、発音変化でグルーヴが生まれます。
サビを引き立てる言葉とリズムの乗せ方
サビは“母音が明るい言葉”を優先し、リズムは“表→裏→表”のシンコペーションで躍動感を付与。
たとえば“キミと僕”→“ボクとキミ”と語順を変えるだけでも母音配置が変わり、印象がガラッと変化します。
音楽理論視点で見る日本語詞と英語詞の違い
日本語はモーラ(拍)言語、英語は強勢アクセント言語。
同じ4分音符でも、英語詞は“弱強”のペアで揺れるため、スネア位置にストレス音節を当てるとノリやすくなります。
逆に日本語詞は子音が少ないため、打楽器やシンコペでアクセントを補強するとバランスが取れます。
シーン別・年齢別(小学生〜中学生)作曲学習法とオススメ作曲アプリ
学習段階に合わせてツールと目標を変えると、モチベーションと成長が直結します。
この章では遊び感覚のアプリから本格DAWまでを年齢別に紹介し、短時間で“達成感”を味わえるルートを提示します。
小学生でもできる!遊び感覚の作曲ゲーム
・Chrome Music Lab
・BeepBox
この2つはブラウザ完結で、ブロックを置くだけでメロディが鳴るため、楽譜が読めなくてもOK。
完成した曲はリンク共有できるので、クラスの友達と聴き合うだけでフィードバックループが回ります。
中学生・高校生にオススメの無料作曲アプリ
BandLab(iOS/Android)
Soundtrap(ブラウザ)
GarageBand(iOS)
マルチトラック録音やループ素材が豊富で、SNS感覚で公開→コメントをもらえるため、継続学習に最適。
スマホだけで完結するDTM作曲の方法
1)イヤホンマイクを接続しBandLabを起動
2)ドラムループを1トラック追加
3)鍵盤入力でベースを重ねる
4)オーディオトラックでボーカル録音
わずか15分でデモが完成します。
ここで作ったプロジェクトはPC版DAWへエクスポート可能なので、後に本格的なミックスへ移行できます。
学習時間の確保と上達ロードマップ
平日は30分“アイデア貯金”、週末は90分“制作集中”という2段構えが効果的。
1か月で1曲を目標に、3か月後には3曲のポートフォリオを作ると、音楽系推薦入試でアピール材料になります。
初心者にありがちな失敗とその回避策
失敗は成長のチャンスですが、同じ落とし穴にハマり続けるのは時間の損失。
ここでは典型的な4つの壁と、その乗り越え方を具体策とともに紹介します。
メロディが単調になる…ありがちな原因と改善コツ
原因は音域が狭い・リズムが均一・跳躍が少ないの3点。
“2度以内の動きが3音続いたら跳躍を入れる”というルールを適用すると一気に立体感が出ます。
コード進行が途中で破綻する理由と対処法
ダイアトニック外のコードを置く際に後続コードの機能を無視すると破綻します。
非ダイアトニック→Ⅴ7→Ⅰという“リゾルブ”を意識するだけでスムーズに流れます。
作業が進まないときのリズムリセット法
プロも実践する“リファレンス上書き法”を試しましょう。
既存曲をDAWに貼り付けミュート→自トラックと交互再生→違和感ポイントを可視化→修正、の4ステップで停滞はほぼ解消します。
パクリ防止!リファレンスとの距離感の取り方
BPMを±5以上ずらす、キーを完全五度上げ下げ、モチーフ長を1.5倍に変更。
この3条件を満たせば、著作権的リスクは大幅に低減されます。
完成度を高めるチェックリストと時間管理術

曲を完成と呼べる状態にするには、
・音楽的完成度
・技術的完成度
・心理的完成度
の3つを満たす必要があります。
本章のチェックリストを使えば、リリース前の不安が数分で解消可能です。
プロも使う全体チェック10項目
音量バランス
EQ衝突
ステレオ幅
パンニング
ダイナミクス
リバーブ量
曲構成
歌詞とメロの一致
ループ感の有無
ラウドネス
早く完成へ導くタイムマネジメント術
ポモドーロ25分×4セットで一区切りし、“締切は翌日朝10時”と自分に課すと集中力が跳ね上がります。
Music Heartsのグループチャットには“#フリーチャット”チャンネルがあり、仲間との相互監視で締切意識が強化されると好評です。
DAW書き出し設定とリスニング環境の整え方
44.1kHz/24bit WAVでマスターを書き出し→マスタリング→320kbps MP3へ変換が一般的。
リスニングは“モニタースピーカー→カーステレオ→スマホ”の順で確認し、再生環境間の差異をチェックしましょう。
客観視を助けるフィードバックの取り方
SNSやDiscordコミュニティに限定公開し、24時間以内に3件以上コメントを得るのが理想。
Music Heartsのオンラインコミュニティでは、頻繁なフィードバックDayが設けられており、プロ講師と受講生から多角的な意見を得ることができます。



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